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zoom RSS 日本ドラマ歴史上、不滅の輝きを放つ感動のラストシーン。『ウルトラセブン最終回/史上最大の侵略』を考察

  作成日時 : 2012/12/28 00:09   >>

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http://m.youtube.com/watch?gl=JP&client=mv-google&hl=ja&v=xaUpJh2y60E

?『円谷プロ・円谷映像/ザ・コンプリート』より


最終回・・・
第48・49話『史上最大の侵略(前・後編)』は、涙なしには見られない感動巨編である。

宇宙人と地球人の間に立ち、幾多の侵略者と戦ってきたウルトラセブンは傷つき、疲労し、全身がボロボロになっていた。

それはダンの肉体の変調になって現れ、故郷の上司からら帰還命令が来る。

地球人に味方して、あくまでも戦おうとするダンの努力は裏目に出てしまい、疲労でゴース星人の侵入を見逃し、地球はかってない全滅か、降伏か、の選択に立たされる。

これ以上、地球にとどまって戦うことは、セブンの死を意味する。

この状況の中で、ダンは迎えに来たアンヌに、自らがセブンであることを告白し、アンヌの制止を振り切って、人質に取られた仲間の救助の為、必死の変身を敢行する。

一年に渡って地球防衛軍側に立って戦ってきたセブンの姿は、ある瞬間は星間戦争の代理人とも見えたことがあったかも知れない。

だが、セブンの動機は、実は「地球人のことが好きだ。」という極めて個人的なものだったのだ。

地球人は余りにも未熟で、傲慢で、利己的である

M78星雲人のような進んだ知的生命体からすると、他の侵略宇宙人が何度も指摘したように、抹殺されてしかるべし存在かも知れない。

だが、地球人には同時に、優しさも、他者に対する思いやりも、愛もある。

その愛が他者を侵害することもある…

これは矛盾を内包するものだが、その矛盾もあわせて、ダンは地球人のことが好きになったのではないだろうか?

だからこそ彼は、最後も矛盾にあふれた行動を取ったのだ。

セブンの正体を知ったウルトラ警備隊は、彼のことを「ダン」て呼び、自らの手で戦いぬくことを決意する。

その瞬間、彼は本当の地球人になれたのだ。

最終回は屈指と言える傑作中の傑作である。


?『切通理作/怪獣使いと少年』より

「明けの明星が輝く頃」

『セブン』最終回は高熱にうなされるダンの苦悩の表情から始まる。

彼は母星からの通告で、もう身体にエネルギーが残っておらず、再び闘えば命が危ないと知らされる。

そしてダンは過労の為、自分のミスでゴース星人の大侵略を許し、自らも重傷を負う。

敵に捕らわれ、仲間からも見捨てられた同僚のアマギ隊員を救う為、彼は母星に帰れなくなるのを承知で、最後の変身をしなければならなかった。

彼はその前に、淡い恋心を抱いていたアンヌに自らの正体を告白する。

「僕は人間じゃないんだ。M78星雲から来たウルトラセブンなんだ。」

その言い方は、ウルトラセブンであることが後ろめたいように聞こえる。

そして、また、愛の告白のようにも。

「こんな僕でも、きみは愛してくれるかい?」

当時の僕には、そう聞こえたものだった。

アンヌはそれに優しく答えてくれる。

「人間でも、宇宙人でも、ダンはダンに変わりないじゃないの。たとえ、ウルトラセブンでも。」

ここで、ダンと一緒に観ている僕も安堵している。

しかし、ダンは「ありがとう」と答えながらも、そこに寄りかかってしまうことはしない。


僕は大学に入って、『民族差別論』というゼミに参加していたが、そこで実際にも、自分の名前を隠している同じ歳の人間達と出会った。

日本で生まれ、育った彼ら在日朝鮮人三世は、多くが高校時代までは通名で学校に通い、大学で初めて本名を名乗っていた。

朝鮮人は戦時中、日本によって「創氏改名」(日本風の名前に変えること)を強制された時の名前そのままで、戦後も商売上の都合や、差別を避ける為に、本名を隠し続けることが多い。

その場合の日本人名を「通名」という。

戦前の沖縄人もまた、本土に移り住む場合、名字を日本風に変えることが多かった。

そして沖縄人であることが分かると、朝鮮人同様、社会生活に支障をきたすので、自らの素姓を隠し通した。

僕が接した在日朝鮮人学生の多くは、高校までに、ごく親しい友人や恋人だけに、例えば「僕は朝鮮人なんだ。金って言うんだ。」と告白した。

だがその時、大抵、「関係ないじゃない。金山君は金山君よ。」と言い返されたという。

でも、そう言われても、決して嬉しくはなくて、例えばこんな風に思ったそうだ。

「考えるのもつらい。〈本当の自分の姿〉をやっと自分に引き受けようとして決意した言葉を、「関係ない」の一言で片付けられると、オレという人間そのものが丸ごと無意味になってしまうような気がしたんだ。」


「ダンはダンに変わりはないじゃない」という台詞は一見、全てを許してくれる言葉のようだ。

しかし〈ダン〉はもともとセブンが地球に住むために作った架空の人格だ。

ダンなどというものは元から存在しない。

金と金山の関係も同じなのである。

だからダンは、止めるアンヌを振り切って、最後の変身をしなければならない。

「アマギ隊員がピンチなんだよ!」

敵基地に捕らわれ、数刻後に迫る防衛軍の攻撃で死を待つばかりのアマギ隊員ら、そんなダンの〈こだわり〉において、絶対に見捨てておけない存在なのだ。

そして、セブンがダンであることを知ったウルトラ警備隊員達は、初めてダン=セブンと心をひとつにして戦う。

「地球は、我々人類 自らの手で守りぬかなければならないんだ!」

だか、その闘いが終わるとともにセブンは朝焼けの空に向かって飛んでゆく。

アンヌの耳に、ダンの声が蘇ってくる。

「明けの明星が輝く頃、一つの光が宇宙に向かって飛んでゆく。それが僕なんだ。」

そして、人々の脳裏をよぎるように、在りし日のダンの「明るい笑顔」だけが、朝焼けの空に幾度も浮かび上がってくる。

そこへ重なる主題歌…

満田かずほ監督の名演出と相まって、幼い僕達が涙なしには観れなかったラストシーンだ。

飛び去ってゆくセブンを見送る隊員の一人はこう言っていた。

「ダンは死んで帰っていくのだろうか…」

僕にも、セブンが生きて母星に帰ったとは思えなかった。


「その一筋の光りは、やがて星の中に消えた…。」

?『ひし美ゆり子/ セブン セブン セブン アンヌ再び…』より

番組が後半にさしかかると、人気にちょっと陰りが見え始め、30%以上の視聴率を記録することはできなくなってきました。

単なる特撮モノで終わらせたくないという、スタッフの意向もあったのでしょう。

本編に力が入ったものが多くなってきたような気がします。

監督をはじめとしたスタッフは、「どのような形で終わらせるか?」に心を砕いていたのでしょう。

ダンとアンヌの関係も大きく変わっていきます。

あまりロマンチック なやり取りはありませんでしたが、ハッキリと恋人同士という演出がされるようになります。

そして最終話に、後年、語り草になるシーンが挿入されます。

そう、ダンがアンヌに、自分の秘密を打ち明けるところです。


「告白するシーンの美しさに感動しました。」という声が多く、「あれで、アンヌさんが好きになりました。」と言ってくれるファンの方もいます。

アンヌが今でもファンの心の中に生き続けられているのは、最終話で素晴らしい女性に描かれているからでしょう。

しかし、当人同士は「?」という感じなのです。

最終話をしっかりと演じ切ってもらおうと、満田監督は、私達二人に芝居の特訓を命じました。

最後に理想のアンヌを完成させようと、監督も一生懸命だったのです。

2ヶ月ほど前から、ダンとアンヌには、他の出演者とは別のメニューが課されました。

例えば、撮影が9時スタートだったら、7時に呼び出されてじっくり指導を受けたのです。

しかし、私達が監督の意をくんでしっかりやったかというと、ちょっと心もとない気がします。

ダンも私も、「何で、オレ達だけこんなことをやるんだ。」なんてグチっていたのですから、救いがありません。

今にして思えば、監督の頭の中には早くから最終話のイメージができていて、それを二人に身体で教え込もうとしていたのではないでしょうか?

特訓の内容自体は、その日の撮影のセリフだったのですが、繰り返し、繰り返し、練習させることによって、監督の理想とする二人の関係を築こうとしたのでしょう。


?『いま明かされる意外な事実』

青柳宇井郎/赤星政尚

ウルトラシリーズに登場するヒロイン達の中で、アンヌほどヒーローに対して好意以上の感情を持っている事を、視聴者に伝えていた人物はいないと思う。

アンヌは「狙われた街」の捜査や、無二の親友にダンを紹介するなど、ダンと行動をする機会も多かったが、自分の気持ちをうまく相手に表現出来る女性であったようだ

相当の愚鈍でない限りは、アンヌの気持ちが伝わるはずである。

そのふたりの関係が最もドラマチックに描かれていたのが、「史上最大の侵略」だろう。

ウルトラシリーズの中でもベスト3に入るこの最終回を監督した満田かずほ氏は語る。

「女性から厳しく言われるのではなく、優しくされれば、されるほどいたたまれなくなると思うんです。」

「ダンが逃走して、少年の通報を受けたアンヌが駆けつけた時に、優しく`どうしたの?´って呼びかけてくれって言ったんです。」

「優しくされているうちにいたたまれなくなってきて、ついに〃僕はね〃って、白状しちゃうわけだから。」


ダンからその正体を明かされたアンヌだったが、微動だにせず、「人間であろうと、宇宙人であろうと、ダンはダンに変わりないじゃないの。たとえウルトラセブンでも。」と、見事なまでの返答をするのだ。

通常の恋愛ドラマでも、これほどまでショッキングな告白に対し、自分の動揺を殺してまでも相手を気遣うヒロインが存在しただろうか?

子供心に恋愛は格闘技であると感じた作品であった。



『懐かしのヒーロー/ウルトラマン99の謎』より

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コメント(1件)

内 容 ニックネーム/日時
ウルトラセブンというヒーローに朝鮮人を絡めないでください。
 どういう情報で、強制されたなんてなるのでしょうか。
 創氏改名は強制じゃないですよ。 当時の新聞にも朝鮮人達がみずから、いそしんで、改名して言ったという記事があります。
 今、日本にいる在日朝鮮人はかなりが密入国できている。 マスコミ関連の情報操作が強く、(War Guilt Information Program)は今でも機能しています。
jack
2016/01/04 01:39

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